雑誌『CREA』に掲載していただきました

11月7日発売の文芸春秋社刊の雑誌『CREA』に掲載していただきました。

「贈りものバイブル」と銘打って、贈りものについて特集されています。

よろしければ手にとってご覧になっていただけると嬉しいです。

贈りものシーズンの到来にむけて役に立つ情報がたくさん掲載されています。

 

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商品価格の変更と送料の無料化について

ご存知のように10月1日より消費税において新しい税率が適用されることになりました。

この機会に、今後使用する素材を順次見直ししてゆくことを見据えて、商品価格の変更を実施いたします。

値上げではなく、実質的には値下げとして考えていただければと思います。

変更のないものもございますが、新価格は以下の通りです。

( )内は税抜き価格です。

 

・二つ折り財布 <Regulus> 28,600円(26,000)

・名刺入れ <Alkes>  15,400円(14,000)

・カードケース <Deneb>  6,490円(5,900)

・キーケース <Atria>  10,120円(9,200)

・三つ折り長財布 <Capella>  39,600円(36,000)

・二つ折りカードケース <Albireo>  9,790円(8,900)

・小銭入れ <Gemma>  13,200円(12,000)

・ラウンドファスナー長財布 <Sualocin>  35,200円(32,000)

・ロールペンケース <Mirach>  8,800円(8,000)

・ファスナーペンケース <Antares>  7,920円(7,200)

・IDカードケース  7,260円(6,600)

・文庫本カバー  5,280円(4,800)

・ミニ財布 <Shaula>  13,750円(12,500)

・新書カバー  5,940円(5,400)

 

オンラインストアでは10月1日より反映されるようにいたします。

 

そして10月1日から、送料についても見直します。

従来は、合計1万円以上お買い上げいただいた場合のみ、送料無料ということにさせていただいておりました。

現在、発送方法については運輸関連企業の間で様々な工夫を凝らした方法が提案されており、選択肢もいろいろと増えました。

梱包の仕方などを工夫すれば、送料を低く抑えることも可能になりました。

そこで、今回の見直しでは全商品に対して送料無料を実施したいと思います。

これは期間限定ではなく、当分は続けていきたいと考えています。

たとえば、キーホルダーのみのご注文だと現行では商品代金3,888円+送料510円がかかってしまっていたのですが、送料無料化でお気軽にご注文していただけるのではないかと思います。

増税にともない、いろいろとご不便をおかけしてしまうことが出てくるとは思いますが、少しでもご負担を少なくしていただけるよう努力してまいります。

引き続きご愛顧のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。

コバの仕上げ方について <番外編>

コバ塗り機というのがあります。

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量産をするときはあると便利です。

ローラー部にインクが自動的に供給され、そのローラーにコバを押し当てて塗っていくという構造です。

たくさんのパーツを塗らないといけない、あるいは塗る距離が長いとなると、コバ塗り機がないと話にならないのかもしれません。

使っていらっしゃる現場としてはランドセルメーカーさん、ベルトメーカーさんなんかが多いのではないでしょうか。

ただ、便利なコバ塗り機もセットアップ、そしてアフターケアが大変なんです。

本当にしょっちゅうコバ塗りをしているということであればその手間は我慢できるでしょう。

でも中途半端な量とかだとセッティングや使い終わった後の装置の洗浄の手間を考えると、手で塗った方が早いというふうになります。

また、実際に使ってみた感触として、コバ塗り機は厚みが薄いパーツは苦手ですね。

厚みが1mmも無いものだったりするとなかなか厳しい世界でした。

 

 

また、「墨コロ」とか「コロコロ」とか呼ばれている簡易なコバインク用のローラー器具があります。

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むかし購入した時には、今のようにお手軽にアマゾンでも売られているような状況ではなく、ほとんど販売されていなかったように思います。

理屈としては、たしかにごもっともな構造で、そして今よりずっと高価でした。

当時はコバ塗りが楽になるのであればと思って購入しました。

ある程度使いましたが、やはりこれもパーツにある程度の厚みがないと使いづらいと思います。

それと、このコロコロシリーズはコバインクをローラーにのせる量の調節が難しく、コバに塗れたとしても必要以上の量が塗られてインクが垂れてきたり、乾かし方がやっかいであったりします。

私が購入したものはローラーにコバインクをのせる量を調節できるような工夫がされていましたのでそこそこ使えました。

残念ながら、現在ではファーム入りとなっています。

 

 

続いて、最近試したアイテムに「コバ塗り職人」があります。

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コバ塗り職人的な類似品もたくさん出回っていますね。

どれがオリジナルなのか存じ上げないのですが。

たまに使いますが、残念ながら絶賛というほどのものではありません。

これも結局「コロコロ」の仕組みをよりコンパクトにしたものですので、先端のローラー部へのせるコバインクの量の調節が難しいのが弱点となっています。

そしてもう一つの難点、手入れが面倒ということが挙げられます。

ローラー部にはコバインクを含ませるために溝が切ってあります。

使用後は(あるいは使用を中断する場合は)、速やかに水につけて固めのブラシでインクを洗い落とさないといけません。

構造も二つのパーツとネジから組み立てられており、パーツとパーツの間にコバインクが残ったままで乾いてしまうと面倒です。

ですので使用するときは絶えず横に水の入った容器をおいて、中断するときはすぐに水につけておかないといけません。

私がコバ塗り職人を使う場合というのは、はみ出たとしてもコバインクよりも被害が少ない、そしてたっぷり塗っても大丈夫なシーラーを塗るときに使うくらいです。

 

とあるイタリアのバッグブランドがコレクションのムック本を2010年に出していたことがありました。

大部分は創業家やブランド、商品の紹介に割かれていましたが、見開き2ページだけバッグ工場の生産現場の写真が収録されていました。

はっきりいってそのブランドの成り立ちやデザインにはほとんど興味はなかったんですが、そのページを見たいがために購入した覚えがあります。

 

・どんなミシンを使っているのか?

・どんな工具を使っているのか?

・コバインクは?

・はたまた工場の動線は?

 

などなど。

そのページから読み取れるだけの情報を学ぼうと必死でした。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、その写真の中にコバ塗りのシーンもありました。

よく見るとスティック状の道具を使っています。

もしかしたら先端部は回転する(?)コバ塗り職人的な構造なのかもしれません。

写真が小さいのではっきりとはわからないんですが。

あながちアクリルスティックも間違ってはなかったようだ!と思ってちょっと嬉しかったのを覚えています。

ということで、「コバ塗り職人」は真鍮製でかっこいいのですが、前回取り上げたアクリルスティックでもけっこう代用できます。

 

以上番外編でした。

コバの仕上げ方について <コバ塗り編>

前回のブログではコバの仕上げ方について取り上げ、下地の作り方まで書きました。

下地ができれば、つぎはコバインクを塗っていきます。

シーラーについても書きましたように、各社からシーラー的な塗料は販売されていますが、いろいろ試してみて好みのタイプを探り当てないといけません。

コバインクについても同じです。

ちなみに私の好みはツヤがあるものが苦手で、マットな仕上がりのものを好みます。

できれば「ド」がつくマット仕様が好みで、そういうのはなかなか売られていません。

豊島化学さんのマット仕様は他のメーカーでは味わえないマット感がありました。

ユニタスさんは豊島化学さんのレシピと近い塗料を作ってくださっていますので、仕上がり具合もかなりのマット感があり、今のところ私はひじょうに満足しております。

ちなみにユニタスさんのマットバージョンについては通常のマット仕様と、より一段と強いディープマット仕様があり、私はディープマット仕様を使っています。

 

では、コバに <何を使って?> 塗るのか、です。

 

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これはアクリルのスティックと「激落ちくん」というメラミンフォームのスポンジです。

アクリルのスティックは東急ハンズで長いのを買って来て、好みの長さ10cmくらいにカットしたものです。

これ、たぶん10年近く経ってるかもしれません。。

たくさんありましたが、劣化してくると折れてしまうので、もう数少なくなりました。

また買わないといけません。

むかし、革を触り始めたとき、周りでは綿棒を使ってコバインクを塗っていくという人が多かったように思います。

安いし、どこでも入手可能なのはいいですね。

ただ、どうしてもしっくりきませんでした。

染料仕上げなら綿棒でもいいと思います。

スティック状というのは操作性が高いのでいいんですが、先端部がコバインクをどんどん吸っていきます。

それが逆に、コバにインクを定着させにくくなってしまうというのがどうも好きになれませんでした。

そこで、インクがしみ込まないで、スティック状で、かつ洗えば何度も使えるものはないだろうかと探してたときに、アクリルのスティックはどうだろうかとふと思いついたのでした。

まぁ、もちろんこれも万能ではありませんが、綿棒よりは使えると思います。

私はちょっと厚めのコバにシーラーやコバインクを塗る時に使用しています。

 

そして、今回の話のハイライト、そう「激落ちくん」です。

スーパーやアマゾンでも販売されていますので、入手しやすいです。

家事で日常的に使われてて馴染みがある方も多いのかもしれません。

使い方はとっても簡単。

カッターなんかで簡単にカットできるので、使いやすい大きさにカットします。

いろいろ好みは出てくると思いますが、私の場合は三文判くらいの大きさでしょうか(画像を参考にしてください)。

 

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あとは先端をコバインクに浸して塗っていくだけです。

スポンジが適度なコバインクを吸い上げてくれ、そしてコバ面に適量を塗布することができるんです。

最初はどれくらいの圧力でコバに塗っていったらいいのかわからないかと思いますが、数をこなせばすぐに慣れますよ。

1mmにも満たない厚みのコバも簡単にキレイに塗ることができます。

 

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ご存知のようにコバインクは乾くと固まりますから、使用後の激落ちくんの先端部はカチカチになります。

でも次に使用するときは先端部だけをカッターで落としてあげれば、また新しい状態でコバ塗りを始められるというわけです。

手入れについてはほぼ無いと言えますし、コスパの面からも優れていると思います。

 

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もっともっと量産ということになれば、機械の力を借りないといけない状況になってくると思います。

たいした量でなければ、この激落ちくんとアクリルスティックがあれば十分です。

美しさでもひじょうに満足のいくコバに仕上げてくれますよ。

コバの仕上げ方について <下地編>

今回はコバの仕上げ方について私の採用しているやり方をお伝えしたいと思います。

コバへのアプローチは大げさに言うと、職人の数と同じくらいにそれぞれの仕上げ方が存在すると言いたくなるくらい様々です。

ということは、どれが正解となかなか言えるものではありません。

ただ、最終的にコバがうまく仕上がっておれば、その道筋はどういうルートをたどっても大丈夫だとも言えます。

そういった状況があるということを割り引きつつ、参考になりそうでしたらご自身のやり方に取り入れてみてお役立てください。

 

以前、インスタグラムのポストでもぼやいたのですが、お世話になっていたコバインクを製造・販売されていた会社が廃業されて、他社製品に乗り換える必要が出てきてしまいました。

今までの製品の使い心地、仕事の流れ、仕上がり具合は自分にとっては理想的ですっかり馴染んでいましたので、なるべくそれを再現したいと思っていました。

その時はいろいろ他社製品を試してはみたけれど、なかなかしっくりくるものがないとぼやいていました。

そうしているうちに、以前使っていたものと近いものが見つかり、ようやく安定してきたかなという手応えをえてきたので、ここに書いてみたいと思います。

 

ずっと信頼して使っていたコバ関連の製品というのは、豊島化学株式会社さんが製造されているものでした。

豊島化学さんの製品で、コバインクももちろんのことながら、私にとって大きい存在だったのは同シリーズの「シーラー」でした。

シーラーとは英語の ” seal ” に er がついたものですが、本来、「封をする」などの意味があります。

日本語で言う、「シールを貼る」のことですね。

では革素材を相手にした場合でいうと、シーラーとはどのように機能するのでしょうか。

革はたくさんの繊維が網の目のように絡み合って構成されています。

一見、ぎっしりと目が詰まっているように見えますが、拡大すると繊維と繊維の間には隙間があります。

革の断面、すなわちコバになんの処理もなしにコバインクや染料を入れていくと、その繊維と繊維の隙間に吸い込まれていってしまい、コバ面に定着せずキレイに仕上がらないということになります。

そこで、コバインク等が吸い込まれるのを防止し、パテのようにその繊維の隙間を埋める役目をしてくれるのがシーラーなのです。

シーラーによってコバ面に層が形成されると、コバインクの吸い込みは抑えられ、表層で定着させることができます。

豊島化学さんでは下塗り剤として販売されていたのですが、これが絶妙な使い心地でひじょうに助かっておりました。

各社様々なシーラー的な製品を販売されていますが、私が重要なポイントとして考えるのは扱いやすい粘度です。

水みたいにサラサラなのは革の繊維にたいして吸い込みはいいのですが、乾いてしまうと繊維と繊維の間をうめるパテの役割は果たしてくれません。

かといって粘度が高すぎるドロドロのものはコバからもはみ出やすく、塗りにくいので作業効率が低下してしまいます。

その中間のほどよい粘度のシーラーを探していたんですが、ようやく見つかりました。

兵庫県は姫路のユニタスさんという会社のエッジペイントというシリーズです。

ご存知のかたも多いかもしれませんが、コバインクもたくさん色が揃っていて、調色もしてくださいます。

そのシリーズにシーラーがラインナップされています。

これを試したところ以前の豊島化学さんのシーラーと近い使い心地で、今までとほぼ変わることなくコバを仕上げることができています。

幸いなことにコバインクについてもユニタスさんは豊島化学さんのレシピに近いものをリリースしてくださっています。

おそらくユニタスさんに乗り換えられたメーカーも多数あるのではないかと思われます。

では、具体的なやり方について見ていきましょう。

 

ユニタスさんはシーラーを塗布し半乾きの状態でエッジペイント(コバインク)を塗ることを推奨されています。

私の場合はというと、コバにシーラーを塗り、乾かしてから念を引き、次にバフをかけていきます。

 

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大阪の安井商店さんで購入したバフ

フェルトバフと木バフをセットしていて、モーターの回転する力を利用して磨いていきます。

 

バフが入らないような形状のコバはルーターを使用します。

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ルーターに取り付けている先端工具は、彫金で使用されているものを流用しています。

フェルトバフには好みの幅の溝を切り、そこにコバを押し当てて磨いていきます。

力の加え方や押し当てる角度は数をこなして研究していくほかありません。

 

磨く際にはコバにある程度の硬さが必要となります。

クローム鞣しで仕上げられた柔らかい革のコバは、シーラーを塗布し乾かすことによって少し硬度をあげることができます。

タンニン鞣しの革がコバを仕上げるのが比較的容易で、クローム鞣しの革が難しいのはこの点に集約されると思います。

ユニタスさんのシーラーは豊島化学さんのと同様、適度な粘度があり革の繊維の間に染み込みつつ、かつパテとなり繊維の隙間も埋めてくれます。

 

この工程ではバフで磨くことで、ザラザラでぼこぼこしたコバ面をきれいに均していきます。

ここで下地をいかにきれいに仕上げておくかでコバインクを塗った際のコバの完成度がかわってきます。

私の場合はバフがけの後、特に耐水ペーパーなんかでやすりがけすることはなく、コバインクを塗っていくことになります。

コバインクのような顔料系のインクをお使いの方は粘度が高めに設定したインクを厚塗りすることによってコバの表面の滑らかさを演出しようとされるかもしれません。

もちろんそれでもいいんですが、それだと何度も厚塗りを繰り返さないといけませんし、乾くまでだいぶ時間がかかってしまいます。

それよりも下地をきれいに仕上げておくことによって、コバインクを薄く塗るだけでもじゅうぶんに美しいコバが実現します。

染料仕上げに近いような見た目にすることも可能です。

これにはうまく塗る道具も必要なんですが、それについては項をあらためて書いてみたいと思います。

ミシンの押さえ跡をなくすためには

商品画像なんかで、ミシン仕立ての場合、押さえの跡が商品にくっきりついてしまっているものをよくお見かけします。

特に上下送りミシンを使われている方はご苦労なさっているのかもしれません。

もちろん送り跡をなるべく残さないよう工夫のされたさまざまな種類の押さえ金が販売されていますので、そういったものをフル活用していくのはもちろんのことです。

とはいえ、押さえ金にスパイクのようなギザギザがついていない押さえでさえ、万能ではありません。

どうしても生地を挟むときには圧力がかかりますから、ヌメ革系を縫う場合はどうしても押さえ跡が残ってしまいます。

今までは押さえたときに生地にあたる角の箇所を丸みが帯びるようにいろいろ削ったりもしました。

試行錯誤を重ねていたんですが、偶然見かけた広告で、思わぬアイテムに出会ったのです。

それがこちらです。

 

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どこかの製薬会社のネーミングかと見紛うほどなんですが、とてもいい仕事をしてくれます。

ゲル状の接着剤なんですが、硬化するとゴム状の弾性を保持したままの状態で仕上がります。

これは利用できるのではないかと思ったのでした。

本来の使い方とはズレてしまっているんですが、ここでの使用方法は簡単。

押さえ金の塗布したい面を溶剤やニッティングシャワーなんかで脱脂します。

そしてヘラか何かですくって薄く塗るだけ。

表面を綺麗に塗ろうとしなくても大丈夫です。

時間がたてば重力に従って均されていきます。

量もそんなに厚みを盛ろうとするよりは薄くで大丈夫だと思います。

 

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乾くとゴム状に仕上がります。

押さえ跡がつかないだけでなく、革をキュッキュッとはさむような感じで押さえていきますので、すべりどめにもなります。

もちろんゴム状のものですので、使用頻度によって劣化していきますし剥がれてもきます。

私が購入したものは135ml入りのものだったのですが、ミシンの押さえに使うならあと何百回も使える!というぐらいの量ですので、劣化してきたり剥がれてきても何回もやり直せます。

ひじょうに簡単な作業なんですが、ひとつ弱点があります。

乾くまで時間がかかってしまうんです。

1時間くらいはみておいたほうがいいかもしれません。

ですから仕事上で切れ目なくまわすとすれば、スペアの押さえを用意して別にセッティングしておく。

あるいは仕事終わりに塗布しておいて、次の日からの使用に備える。

というように工夫しないといけません。

ミシンの押さえ跡にお悩みの方はぜひお試しください。

芯材の活用について

鞄を作っていく上で、出来上がりの表情を左右するもののひとつに芯材があります。

もちろん芯材を利用しなくても鞄は作れます。

でも芯材を利用することで、より理想の顔つきの鞄に近づけることができます。

 

皮革は天然素材ですので、どうしても繊維の流れ・向きなどが一定ではありません。

型紙通りに裁断したとしても、長時間おいておくと繊維の向きに影響されて歪みや縮みが出てくる場合があります。

そうした現象を防ぐためにも芯地を裏張りすることは有効です。

また出来上がった鞄の型崩れも防ぐことができますね。

ピンと張ったような雰囲気を出したりもできます。

強度を出すということでも活躍してくれます。

そのため、そうした用途のためにさまざまな芯材が流通していますが、どういう雰囲気の鞄を目指すのかによってうまく使い分けないといけません。

マッチしていない芯材を使うと、せっかくの革の風合いを損なってしまうことになります。

 

たとえば、私が好んでよく使用する芯材についてご紹介したいと思います。

それは布地に糊引きしたもので、3種類の硬さが用意されており、それぞれ素材によって使い分けています。

「独シュリンク」という革がありますが、その名の通り薬品を使ってギュッと縮ませた革です。

そのため、本来の大きさよりも小さく仕上がっているので、繊維の目詰まりがひじょうに高く、十分なコシもありながら弾力もあるというとても魅力的な革に仕上がっています。

そもそも革本来の力がある素材ですので、芯材なしで仕立ててももちろん問題ありません。

ただ、鞄として使用していく上でどうしても革は痩せてきてしまいます。

そこで芯材を使用しておくと、後々の鞄の表情をより理想に近いものに保持してくれます。

では、独シュリンクの革の風合いを損ねることなく威力を発揮してくれる芯材は何でしょうか。

硬めの芯材だとせっかくの独シュリンクの表情を歪めかねません。

その一つの回答に、昔、大先輩から布地に糊引きした芯材を教わったのでした。

ばきばきと変なふうに曲がることもなく、あたかも芯地を仕込んでいないかのような雰囲気に見えるのですが、黒子として立派に芯地としての役割を果たしてくれます。

独シュリンクだけに有効というのではなく、他の皮革にも十分活用できると思います。

どちらかというとクローム鞣しの革や柔らかめの革に向いた芯材でしょうか。

 

素材に合った芯材を活用することで、鞄の表情をいっそう豊かに表現することも可能です。

いろいろと活用してみることで表現の幅を広げられると思います。

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残念なお知らせ

残念なお知らせです。

6月に開催予定の某サミットで国賓への贈答品の候補として弊社のレザートレーをリストアップさせてくださいとの連絡をいただいておりました。

なかなか量産できない製品ですので、いろいろと段取りを考えていたのですが、先日残念ながら選考から外れたとの連絡がありました。

 

候補に挙げていただいたレザートレーは”絞り”という技法を用いて革を成形するものです。

鞣し方によって違うのですが、革には水に濡らすと可塑性(たとえば、ぐにゃっと曲げるとそのままの形態を保持すること)を発揮するものがあります。

その特性を活かして木型に沿って成形し、乾燥させるとさまざまな形に仕上げることができるというものです。

革製のキャッシュトレーなんかで丸みを帯びたデザインのものはよく見かけるのですが、今回の製品ではエッジを効かせたシャープなデザインを目指してデザインしました。

Nijigamitoolさんのご協力もあり、形にすることができました。

 

選考には漏れてしまいましたが、よく考えてみたら、たくさんの素晴らしいモノがあふれている中で候補に挙げていただいただけでも光栄なことだと思います。

どこかで誰かが見てくれているんだと信じて、今回のことを糧に、さらに精進を重ねていきたいと思います。

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POP UP STORE in 伊勢丹新宿店

3月というと、卒業のシーズンですね。

一年をとおして、いちばん大きな区切りがやってくる時期なのかもしれません。

と同時に寒かった冬から暖かな春を待つ時期でもあります。

ある人は新学期を待つ時期でもあったり、新入学を待つ時期でもあったり、あるいは新社会人へとなるための準備期間でもあったりするのでしょう。

今回も伊勢丹新宿店様では5階文房具売り場横のプロモーションスペースにてPOP UP STOREを展開させていただきますので、新しいシーズンに向けての新商品を揃えてまいりました。

商品に使用している皮革もTAMURAオリジナルのものを今回新たに考えました。

従来とはまたちがったTAMURAの製品をお見せすることができると思います。

お時間ございましたら、ぜひ足をお運びくださいますようどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

■ POP UP STORE  in  伊勢丹新宿店

■ 3月20日(水)〜 3月26日(火)

■ 5階 プロモーションスペース

■ 10:30 〜 20:00

 

 

 

オンラインストアのリニューアル

オンラインストアをリニューアルいたしました。

TAMURA ONLINE STORE

まだアップできていない商品もございますが、まずはできているものからでもと再開することにしました。

閉鎖中にはたいへんご迷惑をおかけしてしまいましたので、リニューアル記念とお詫びの意味も込めまして、3月31日まで送料無料で対応させていただきます。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。