前回のブログではコバの仕上げ方について取り上げ、下地の作り方まで書きました。
下地ができれば、つぎはコバインクを塗っていきます。
シーラーについても書きましたように、各社からシーラー的な塗料は販売されていますが、いろいろ試してみて好みのタイプを探り当てないといけません。
コバインクについても同じです。
ちなみに私の好みはツヤがあるものが苦手で、マットな仕上がりのものを好みます。
できれば「ド」がつくマット仕様が好みで、そういうのはなかなか売られていません。
豊島化学さんのマット仕様は他のメーカーでは味わえないマット感がありました。
ユニタスさんは豊島化学さんのレシピと近い塗料を作ってくださっていますので、仕上がり具合もかなりのマット感があり、今のところ私はひじょうに満足しております。
ちなみにユニタスさんのマットバージョンについては通常のマット仕様と、より一段と強いディープマット仕様があり、私はディープマット仕様を使っています。
では、コバに <何を使って?> 塗るのか、です。
これはアクリルのスティックと「激落ちくん」というメラミンフォームのスポンジです。
アクリルのスティックは東急ハンズで長いのを買って来て、好みの長さ10cmくらいにカットしたものです。
これ、たぶん10年近く経ってるかもしれません。。
たくさんありましたが、劣化してくると折れてしまうので、もう数少なくなりました。
また買わないといけません。
むかし、革を触り始めたとき、周りでは綿棒を使ってコバインクを塗っていくという人が多かったように思います。
安いし、どこでも入手可能なのはいいですね。
ただ、どうしてもしっくりきませんでした。
染料仕上げなら綿棒でもいいと思います。
スティック状というのは操作性が高いのでいいんですが、先端部がコバインクをどんどん吸っていきます。
それが逆に、コバにインクを定着させにくくなってしまうというのがどうも好きになれませんでした。
そこで、インクがしみ込まないで、スティック状で、かつ洗えば何度も使えるものはないだろうかと探してたときに、アクリルのスティックはどうだろうかとふと思いついたのでした。
まぁ、もちろんこれも万能ではありませんが、綿棒よりは使えると思います。
私はちょっと厚めのコバにシーラーやコバインクを塗る時に使用しています。
そして、今回の話のハイライト、そう「激落ちくん」です。
スーパーやアマゾンでも販売されていますので、入手しやすいです。
家事で日常的に使われてて馴染みがある方も多いのかもしれません。
使い方はとっても簡単。
カッターなんかで簡単にカットできるので、使いやすい大きさにカットします。
いろいろ好みは出てくると思いますが、私の場合は三文判くらいの大きさでしょうか(画像を参考にしてください)。
あとは先端をコバインクに浸して塗っていくだけです。
スポンジが適度なコバインクを吸い上げてくれ、そしてコバ面に適量を塗布することができるんです。
最初はどれくらいの圧力でコバに塗っていったらいいのかわからないかと思いますが、数をこなせばすぐに慣れますよ。
1mmにも満たない厚みのコバも簡単にキレイに塗ることができます。
ご存知のようにコバインクは乾くと固まりますから、使用後の激落ちくんの先端部はカチカチになります。
でも次に使用するときは先端部だけをカッターで落としてあげれば、また新しい状態でコバ塗りを始められるというわけです。
手入れについてはほぼ無いと言えますし、コスパの面からも優れていると思います。
もっともっと量産ということになれば、機械の力を借りないといけない状況になってくると思います。
たいした量でなければ、この激落ちくんとアクリルスティックがあれば十分です。
美しさでもひじょうに満足のいくコバに仕上げてくれますよ。