二つ折財布 <レグルス> 製作記 その4

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前回までが下準備ともいうべき工程でした。
これから本格的な組み立てに入ります。
まずはホックを打っていきます。
ホックを打った小銭入れの「前胴」と「マチ」を取り付けの向きに注意しながら接着します。

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そして胴の両脇のマチを接着している箇所だけステッチをかけます。
糸処理をし→ステッチをかけたところへネンを引き→下塗り液を塗布し→バフをかけ→染料を入れるという一連の工程をこなしていきます。
それとともに、「小銭入れかぶせ」に底用のパーツを接着しておきます(下の画像左端)。
「小銭入れかぶせ」にできあがった「小銭入れ前胴+マチ」のパーツを設置していきます(下の画像真ん中)。
そして小銭入れの中に隠しポケットができるように前胴にステッチをコの字型にかけていきます(下の画像右端)。

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糸処理をして前胴をくるんと折り曲げるようにしてひっくり返します
両マチを小銭入れかぶせに接着すれば小銭入れ部分はほぼ完成となります。

当初、二つ折財布のパターンを考えているとき小銭入れ部分は折りたたみ式の二室にしようかなと思っていました。
買い物等でもどってきた釣り銭をたとえば500円玉・100円玉・50円玉と10円玉・5円玉・1円玉といったように二つに分けて収納してもらえれば次回小銭を出す時に便利かなぁと考えたのです。
市販されている他のメーカーも二つ折財布の小銭入れ部分をそのようにつくっているところはほとんどありません。その意味でもやる価値はあるのかもしれないと思いました。
まわりの人にサンプル作品を見てもらいこの小銭入れ部分はどうだろう?と感想を聞いてみました。
ところが返ってきた答えは「けっこうじゃまくさいと思う」ということでした。
そうなんです。
冷静に自分が使っているところを想像してみましょう。
駅の券売機でかえってきたおつりをいちいちていねいに100円玉はこっち、50円玉はこっちね、10円玉はこっちよ、というようなことを急いでるときにしていられるでしょうか。あるいはうしろに人が並んでいるスーパーのレジで受け取ったおつりをそういうふうにするでしょうか。

製作の上でもデメリットがあります。まずパーツ数が増えるため一気に工程が増え複雑になります。パーツが増えるということは折りたたんだときの厚みが増してしまいます。
ただ小銭入れ内のポケットinポケットというアイデアは切符や鍵、あるいは御守りといったものを収納できるようなものであれば便利なのではないかという思いは残りました。
ありふれた構造ではなく形もスマートでポケットinポケットの条件も満たせるパターン。
クリアするのは簡単ではありません。
そこからなかなか進みませんでしたが厚紙をいろいろカットして折り曲げたりしていたらようやくこの形に行き着くことができました。
それなりにというか、かなり自分でも気に入っている形です。
構造的にも手応えありだなと思います(自画自賛)。
実際に革を使ってサンプルができあがった時はニヤニヤがとまらず、これを肴にお酒が呑めるなぁと思いました。これはモノに対する態度として私にとっては重要なんです。
しかし残念。
時間がきてしまいました。つづきはまた次回に。

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